カーテンとダンス

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もう一つはアシュタル自身の周りに張られた、小規模の隔離結界。

残る一つはサン達四人を囲むように展開された大規模な結界。

「くそっ!」

即座に羅刹が結界を展開させるサンを倒すべく真空波をその刃から放ったが、ユートが発動させた真空呪法に威力を相殺された。

「あなた方の相手は僕達がさせてもらう」

ユートは静かな迫力を瞳に湛えながら宣言した。

セインは全力で飛翔呪法を発動させていた。

早く行かなければ死霊使いの姿を見失ってしまう。このすぐ先には大きな村や街が点在するのだ。

一刻も早く、『死霊使い』を抹殺し、二人のもとに戻らないとユート等の命が危ない。あの二人はそれほどの相手だ。それに加えて半数の部下達だけで『死霊使い』を足止めするにも限界がある。

この作戦はユートが提案したものだ。

セインは問答無用で却下しようとしたが、

『これだけ部下を犠牲にして、自分だけ安全な策を取る訳にはいかないだろう、セイン?』

この一言で何も言えなくなってしまった。

それにこの方法以外では『死霊使い』に逃げ切られる可能性が非常に高い。

(……間に合ってくれっ!)

セインは焦燥に駆られながら、飛び続けた。