ンサー
そう言いながら、剣を鞘に収めた。少なくとも今は戦意のない表れだ。ユートとサンもあまり余力は残っておらず、同じ心境だが。
「何でしょうか?」
それでもまだ警戒はとかずに冷静に語り掛けるユート。
「君にもわかるだろう?これは……とんでもない事が起こるぞ」
「…………」
それはユートとサンにもわかっていた。これは誰かの呪力のオーバーロードなのだろう。禁呪とされている自爆呪法とその状況が似ている。
「……下手をすればこの辺り一帯が地図から消滅する」
羅刹の言葉は全く大袈裟なものではなかった。なにしろ、発信源であろう地点からかなりの距離があるこの場所まで呪力の余波が伝わってくるのだから……
この辺り一帯ですめばいいが、この呪力の大きさは大陸の何分の一を容易に吹き飛ばしそうだ。信じられないことだが、自分の呪力に対する感覚が狂っているのでなければ、その推測が数十分後には事実となるだろう。
「……率直に言う。力を貸して欲しい」