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晃自身があげてもいい、と思う相手以外にはまずあげない。
ちなみに仁科が知っている範囲では晃が食べ物をあげる相手は自分に、櫛引……はどうかわからない……
もし、櫛引に対しても他の連中と同じ様に食い意地が張っているのであれば……
「お前さあ、自分が好きな食べ物だったら櫛引でもあげないのか?」
不安になった仁科は晃に尋ねてみた。
晃は憤慨した顔で、
「いくらなんでも、櫛引だったらあげるよ」
そう言う。
その返答にホッとする仁科であったが、
「でも待てよ……駅前のクレープだったら……」
晃は真剣な表情で、顎に手をあてて悩み始めている。
その様子を見ていた仁科は手を額にあてた。
「頭痛がしてきた……好きな女にもあげないのかよ……」
「だって、駅前のクレープだぞ。一日限定百個、朝から並ばなきゃ買うのは不可能、一個480円の代物だぞっ!」
晃は仁科に向かって身振り手振りを交えて駅前のクレープについて熱く語っている。
「駄目だこりゃ……物欲無い分、食欲に全部欲がいってやがる……」
ひょっとしたら性欲の分も食欲にいっているじゃんないのかと不安になる仁科。
まじまじと晃の顔を観察する仁科。